みづくくる 一六八 十 一六八  【HIROYA to IROHA】

絞り染色作家藤井裕也ブログ【みづくくる~ひろやといろは】。 水くくる=絞り染めの意。一六八=ひろやと物事のいろはを掛け合わせ題しました。

11 )和のひととき。

和に携わる者が和の分野で頑張るのはあたりまえ。
和の裾野は限りなく広くて、衣食住、歴史、文化や教育まで幅広く私の従事するきもの、和装業界に限っても糸口がたくさんあります。
そもそも和とは何なのかな??
このテーマは今回のブログだけで語れる内容ではありませんが日本人の根底にあるのはやっぱり「和をもって貴しとなす」の言葉なのかもしれませんね。

そんなこんなを考えていましたら言いたいことがまとまらないうちに、ブログの〆切り4/13の日をまたいでしまいました。展示会の1日ゲストの仕事を終えホテルの部屋に戻ったばかりの頭ではさすがに切り替えがうまくいかず。
ここからは朝、大幅な加筆です(笑)

というわけで4/14午前0時、第11稿更新になりました。
今回は岩国出張でした。岩国といえば錦帯橋。行きたかったのですが、帰路時間の関係で立ち寄れず。
ホテルも米軍関係者と思われる方が多く、会場入りする前にケリー国務長官が岩国の米国基地に入った影響で交通規制もあったとか。
たまたま米国の話になりましたけど、日本人が国際社会に出るということはまず自国を識ることではないかなと思っております。
海外に行って初めて自国の文化や歴史を知らない自分に気づくという方も多く、国際化=日本をまず知ることが第一で英語を話せたりすることやアメリカナイズすることなどがイコールで真の国際人という訳ではないと思ってます。
最近心強い若い世代の人たちと触れ合うことがあり和の文化や芸術、芸能を識って行こうとされる方が増えていることを頼もしく感じている今日この頃。そんなきっかけからきものを着てみたいな、と思ってくださる方がいたりして嬉しく思います。

裾野が広い和の世界です。僕が従事する伝統工芸の世界も伝統だから全てが正しい、素晴らしいというものでもなく和であれ洋であれ、伝統であれ現代であれ個として自発的に美しい世界や各々のバランスを見つけていくべき類のものであって、自分がどうするのか何者なのかを常に考え内なる輝きや魅力をイザ、という時に発揮できるようにするためのルーツや切り口であってこそだととらえておりましてその魅力の発信は違った世界へ越境してこそチカラになるはずと常々思っております。

僕自身は自分の仕事のきもの制作以外の分野で誰に勧められた訳でもなく茶道、日本舞踊、観世流お能、書、雅楽の篳篥(ひちりき)など都度ご縁をいただいた日本文化を代表する芸術、芸能に広く触れるべきとその深さは別にして、学びを重ねて来ました。冒頭で書きましたが、特別なことではなく和に携わる者として自然な流れです。
能楽観世流の先生にアトリエのスペースをお稽古場として提供していた時期がありました。
現在はどのお稽古事も離れておりますが、例えばお扇子ひとつでも能楽の仕舞や日舞、お茶事どれも違いますが結界という概念とその違いを知ることが出来たことだけでも良かったなと思っております。
だからと言って、僕が和の魅力を知り尽くしている訳でもなくて。

極めるべきは染色作家として僕がどのように和の魅力を識って作品に体現するか、それぞれの和の分野で極めていらっしゃるプロフェッショナルの方にも和の入り口で糸口をお探しの方にも示せる何かを考え抜くことであって文化人として権威的な人間になることではないのです。常に現場で和を探究しつつ、いい作品を創作出来たらと思います。

極めていらっしゃる素晴らしい先達はたくさんいらっしゃいますので僕で出来ることに全力を尽くします(^^ゞ

さて!
岩国より京都へ戻る途中下車の旅です(*^^*)
JR宮島口よりJRフェリーで安芸の宮島へ。


京都にお昼までに戻らないといけない関係で宮島滞在30分。嚴島神社に参拝し、大急ぎでフェリー乗り場へ。
短時間の滞在でしたがそれでも充分に和みのひとときになりました。

この4月16〜18日には桃花祭御神能という毎年この決まった時期に奉納される能が催されるそうですよ。
場所はこの宮島は嚴島神社の能舞台。16日 初日・・・ 喜多流、17日 2日目・・・ 観世流、18日 3日目・・・ 喜多流の御奉納とのこと。
タイミングが合えば観たかったのですが、こればかりはご縁!覚えておきます。
ご縁といえば今回は引き潮の嚴島神社参拝。

ご縁があって社殿の左手、満ち潮のときは見ることの出来ない鏡池なる真水がこんこんと湧き出づる光景を見れました。
自然が作り出したまるい鏡のような円。
知らずに撮影していたのですが、広島のFacebookお友達になかなか貴重な時間ということを教えていただきました。条件が揃わないと見れないそうですよ。
⬇︎

次回の第12稿の更新は4/16予定!!