みづくくる 一六八 十 一六八  【HIROYA to IROHA】

絞り染色作家藤井裕也ブログ【みづくくる~ひろやといろは】。 水くくる=絞り染めの意。一六八=ひろやと物事のいろはを掛け合わせ題しました。

17)二条城 3度のズレ。

北極星がある方向が真北(しんぽく)で方位磁石が指す北を磁北(じほく)と呼びます。

真北と磁北。

さて私たちのアトリエは二条城のお堀りの西側の美福通り沿いにあります。

北極星の真北を基準に平安京の条坊地割のもと築かれた内裏から大学寮や式部省があった美福門跡をのぞむ場所にあたります。

徳川家康により築城された世界遺産である二条城は当時の先端技術のコンパス、方位磁石を用いたそうで地図で見ると東に傾いているのが良くわかります。

磁北を基準に、お堀の東側を南北に走る堀川通りに対し東に約3度傾いているのです。
1600年頃は真北から磁北は東に3度ズレていた影響だそうです。

現在の磁北は真北から西に7.2度傾いているとのこと。
二条城の方位のズレは京都の謎として有名なので、詳しく知りたい方はいろいろ調べてみてください(^ ^)

そこに生じた3度の空間が堀川通沿いにある二条城東大手門前の大型駐車場。
バス30台分、乗用車216台分のパーキングスペースですね。

Googleマップを加工。

何でも、京都市によるとバスのスペースが足りないとか…
足りないからという理由で現在の敷地を潰し新たに第2駐車場の建造を強行する模様。
駐車場を設けるため埋蔵物調査がすすめられている整備中の予定地は二条公園の向かい側、美福竹屋町通りに面する二条城の西北(戊亥)の方角、垣根の柵の内側です。
お城の内で枯れ木が出た場合の植え替え用樹木を育成する場所。
平安京大内裏宮中八神殿があった神祇官西院の跡地でもあります。

そんな戊亥の方位について、ウィキペディアより
以下転載。https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A9%E9%96%80_(%E6%96%B9%E4%BD%8D)
天門(てんもん)とは、北西(西北。乾=いぬい:戌と亥の間。)の方位のことである
陰陽道では、怨霊や魑魅魍魎などの災いが出入りする方角であるとして、忌むべき方角としている。この天門を鎮めると、家運が永久に栄え、子孫が繁昌するとされる。他の方位神とは異なり、天門は常に乾の方角にある。
天門が建築に与える影響として以下の点が挙げられる。
大吉 - 居間・床の間を作り、神棚・仏壇を置くことや、屋敷の一角やその周辺に氏神や屋敷神を祀ったり榊を植えること
凶 - 玄関や階段、敷地の入口・門・外部からの通路を作ること
また、北西の位置に社寺を建立してその鎮めとし、都市や地域の入口となる街道を迂回させて北西(西北)からの通路を塞ぐなど、中近世の都市計画に影響を与えた。
【転載終わり】

善きも悪しきも両義的とされる方位。

個人的にはそんな場所に駐車場を設けなくても、二条城の南側、押小路通を駐車場スペースとして整備すれば良いと思うんですけどね。

押小路通は全面駐停車禁止区域なのに自転車専用レーンにはタクシーや観光バスが四六時中停まってます。
必要であればそちらを整備すればと思うのですが、縦割り行政では難しいのかな。

さて、明日は午前中いっぱいアトリエの仕事してから姫路に向かいます。
次の更新は5/10の予定です。